インタビュー

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クッキー一筋30年、地域に愛される店の秘訣はこの笑顔

#2 クッキー一筋30年、地域に愛される店の秘訣はこの笑顔

2014.08.07

霊屋橋(おたまやばし)たもと、
伊達家代々の霊廟である瑞鳳殿もほど近い米ヶ袋に
仙台人に長年愛されているお店「手づくりクッキーのけんと」がある。

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ご主人は、ハワイ出身日系3世の平山ケントさん。
30代のときに、知人の誘いで英語教師として仙台へ。
その後次のステージを考えた時、小さい頃から母やおばさんがつくってくれて食べ親しんだクッキーを仙台で伝えていこうと専門店をオープン。

それが30年前。
30年という月日のなかで、小さい時買いにきてくれた人も親となり、
子ども連れできたり、ひさびさの仙台への帰省の際に、懐かしがって買いにくる人も多いという。

特に女性には絶大な知名度をもつ【けんと】。
センダイ自由大学にて作成した地域資源を番付にした東西線番付でも、
西の関脇にランクイン。自分も知っているから教えたいという女性の意見が多かった人気店。

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※店内に番付も掲示してくれている。

手づくりのクッキーは全部で68種類。
常時30種類前後が店内に所狭しとならぶ。

和を貴重とした店内に、せんべいではなくクッキーがあちこちに。
レシピは頭の中に入っているというからすごい。

売れ筋は定番の「ばたあ」と「ぱんぷきん」がロングセラー商品。
最近では、甘いものが好きな男性の顧客も増えているという。
クッキー男子?という言葉はあるのか。

お勧め商品や組み合わせは?と聞いてみると、
「牛乳とチョコ系」や「紅茶に期間限定あんず」と笑顔で答えてくれた。
そんな笑顔のお勧めに、ならばと「ばたあ、ぱんぷきん・あんず」を知人のお土産に購入。知人の反応が楽しみ。

ひとつひとつの手づくりのこだわりとともに、もうひとつのこだわりが包装のラッピング。
これも手づくりで月ごとに変えているそうだ。
取材した6月は紫陽花がテーマ。来月は七夕、毎月たのしめそうだ。

ケントさんから、こだわりというよりも
お客様に喜んでいただきたいという想いそちらが先に感じる。
それらが、これらのこだわりとなって現れているのではないかと感じる。

  

店内でさらに目をひくのが、数々の招き猫コレクション。
商売繁盛を願い、お客様が一つ、またひとつとプレゼントしてくれて長い年月の中これほどの数に。
これもまたお客様から愛されている証拠でもある。

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仙台という土地柄、商売繁盛の神様「仙台四郎」も飾られていた。

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クッキー専門店として毎日毎日焼き続け、お客様の「おいしい」という言葉が活力源。
いろんな人の支えでここまでこれたと、感謝を笑顔で語るケントさん。

その笑顔の積み重ねが30年という月日をつないで、長年愛されるお店として
地域ではなくてはならない存在、誰かに伝えたいと思う存在になったのだろう。

いつきても変わらない味、いつきてもかわらない人柄。愛されるお店。
それはもう、仙台の資源といっていいのではないだろうか。

すでに、30年以上仙台に住むケントさんのお勧めは「魚が上手い店が多い」ということ。
お気に入りは魚屋「岩沼屋」と魚屋が営む磯料理 喜良久亭だそうだ。
大好きな焼酎との組み合わせが格別とのこと。

いずれも五橋エリアの近所。近所になじみがあるのも地元を楽しむ一つ。
そのほか、仙台は中心にいろいろそろっているので住みやすい、くらしやすいとも語ってくれた。

ぜひ、手づくりのやさしいクッキーをご賞味あれ。
初めてたべてもなぜかなつかしさを感じる味。
これからも通い続けたいお店。

手づくりクッキーの店けんと 代表取締役 平山ケント氏

米ヶ袋本店 仙台市青葉区米ヶ袋1丁目5-19
一番町店  仙台市青葉区一番町4-4-26

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